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薬効・薬理試験

中枢神経系

■不安・うつ・抗精神病等に関する試験

高架式十字迷路試験(マウス、ラット)
動物が壁際を好む性質を利用した試験で、壁がないオープンアーム及び壁があるクローズドアームを十字にクロスさせた装置を用い、オープンアームへ侵入した回数、オープンアーム及びクローズドアームでの滞在時間の比率を指標に抗不安作用を評価します。
明暗探索試験(マウス、ラット)
マウス及びラットは暗所を好むので、明所での滞在時間、運動量及び明所-暗所の移動回数等を指標に抗不安作用を評価します。
レセルピン誘発低体温試験(マウス、ラット)
レセルピンは神経終末よりアミン類を枯渇させ、低体温、うつ様症状等を引き起こします。レセルピンで誘発された低体温は、抗うつ薬によって抑制されることが知られており、この低体温を指標に抗うつ作用を評価します。(Willner P.:Animal models of depression: an overview, Pharmacol.Ther., 45(3), 425-455, 1990)
強制遊泳試験(マウス、ラット)
動物を逃げ場のない状態に陥らせ、全く動かない無動時間(あきらめて浮遊している時間)を測定し、意欲亢進作用を評価します。
アポモルヒネ誘発常同行動に対する作用(マウス、ラット)
アポモルヒネにより誘発される常同行動(sniffing,licking,biting,gnawing,head-movement等)や運動量亢進を指標に評価します。これは主にドパミンD2受容体遮断作用を見る系です。
一般症状および行動に及ぼす作用(マウス、ラット、イヌ)
主にIrwin法に基づき、薬物による症状および行動に対する変化を捉え、薬物の性質を明らかにします。

■脳梗塞に関する試験

スナネズミ両側総頚動脈閉塞実験(スナネズミ)
スナネズミを用いた一過性全脳虚血モデルにおいては、海馬CA1錐体細胞層の選択的傷害が脳虚血数日後に発生します。脳虚血後に観察される行動異常の一つとして、自発運動量の著明な増加(hypermotility)が起こり、それを指標に被験物質の効果を評価します。

■学習記憶障害に関する試験

受動的回避反応試験(明暗箱:マウス、ラット)
マウス及びラットは暗所を好みます。動物が暗室に入ると刺激を与え、これを学習させます。必要十分な学習の後、再び動物を明室に置き、暗室に侵入するまでの時間を測定し、学習効果を評価します。
迷路学習(四方向迷路:マウス)
十字迷路の4方向の一角にマウスを置き、餌のある場所を記憶させる学習をさせ、餌への到達時間あるいは試行回数などを指標に評価します。

■その他

正常体温に対する作用(マウス、ラット、イヌ)
直腸温を指標に薬物による体温変化を測定します。
麻酔に対する作用(マウス、ラット、イヌ)
ペントバルビタールなどの麻酔時間の延長・短縮を指標に評価します。
筋弛緩作用(マウス、ラット)
マウスおよびラットの握力の低下を指標に薬物の中枢性および末梢性筋弛緩作用を評価します。
抗痙攣作用(マウス、ラット)
ペンテトラゾールや電撃によって誘発された痙攣に対する薬物の効果を評価します。
鎮痛作用(ライジング法、tail flick法、ホットプレート試験:マウス、ラット)
【ライジング法】
対象動物の腹腔内に起炎物質を投与し、薬物によるライジング数の減少を指標に鎮痛作用を評価します。

【tail flick法】
プレート上にマウスを置き、赤外線ビームを尾に当て、尾をホットプレートから離すまでの時間を測定し、痛覚閾値を評価します。

【ホットプレート法】
ホットプレート上に動物を置き、足をホットプレートから離すまで、あるいは飛び上がるまでの時間を測定し、痛覚閾値を評価します。
睡眠改善作用(マウス、ラット)
特別な飼育方法にて飼育し、睡眠時間が短くなった動物を用いて薬物による睡眠の質の改善を評価します。
自発運動量に対する作用(マウス、ラット)
アンビュロメータまたはスキャネットを用いて動物の自発運動量およびサーカディアンリズムを測定します。スキャネットを用いる場合は立ち上がり回数等の取得も可能です。
摘出筋自発運動に対する作用(マウス、ラット、イヌ)
動物から対象の筋肉を摘出して標本を作製します。栄養液を満たしたオルガンバス中に標本を懸垂して各種アゴニストを添加して、発生する張力の変化(収縮・弛緩反応)を指標に評価します。
 

高架式十字迷路試験